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内科19.インフルエンザ
■ 病原体
 インフルエンザの病原体はRNAウイルスのインフルエンザウイルスです。ウイルスが知られていなかった頃は病原体として細菌しか知られていなかったため、患者から分離されたインフルエンザ菌が原因だと思われていました。ウイルスが分離されたのは1933年です。ヒトインフルエンザウイルスの多くはマウスやウサギに対して病原性を持たなかったのですが、このときフェレットを用いた感染実験によって初めてコッホの原則に基づいた病原性の証明がなされました。
 インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3型があり、このうちA型とB型がヒトのインフルエンザの原因になります。C型は小児期に感染して呼吸器感染症の原因になりC型インフルエンザと呼ばれますが、毎年世界的な大流行を起こす一般的な生活の中で呼ばれるものとは症状や原因ウイルスの性状の点でも差異があります。

■ 感染経路
 咳・くしゃみなどによる飛沫感染が主であり、経口・経鼻で呼吸器系に感染します。ただし、飛沫核感染(空気感染)や接触感染など違った形式によるものもあるとされています。予防においてはマスクが大変有用であり飛沫感染に対しては特に効果的ですが、形状や機能性などによっては完全に防げない場合もあります。N95サージカルマスクがすすめられています。マスクのみでは接触感染を防ぐことができないため、手洗いなどの対策も必要です。
 潜伏期間は1〜2日が通常ですが、最大7日までです。したがって検疫は10日で十分です。
 感染者が他人へウイルスを伝播させる時期は発症の前日〜症状が軽快してのちおよそ2日後までです。症状が軽快してから2日ほど経つまでは通勤や通学は控えた方がよいとされています。
 A型インフルエンザは大流行を起こしやすい傾向があります。B型は遺伝子がかなり安定しており、免疫が長期間続くのに対して、A型は時々遺伝子が大きく変わるためです。
 まれにA型、B型の両方が同時に感染する場合もあります。

 風邪(普通感冒)とは異なり、比較的急速に出現する悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛を特徴とし、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの気道炎症状を伴います。腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状を伴う場合もあります。

 合併症として肺炎とインフルエンザ脳症があり、高齢者や小児、免疫力のおちている人では死亡することもあります。特に高齢者では、「老人の最期の生命のもしびを消す疾患」とも言われています。また、小児では、意識障害と肝機能障害をきたす「ライ症候群」を合併することがあります。アスピリンの使用で頻度が上がることが報告されていますので、解熱のために小児のインフルエンザにアスピリンを使用することは控えるべきです。

迅速診断キット:鼻腔などから綿棒で検体を採り、10−15分で診断可能です。

安静・保温・水分の補給
抗ウイルス剤:
   ・A型・B型ともに有効:リレンザ(吸入)、タミフル(内服)
   ・A型のみ有効:シンメトレル

■ 日常生活
1.栄養と休養を十分取る
体力をつけ、抵抗力を高めることで感染しにくくなります。
2.人ごみを避ける
病原体であるウイルスに近寄らないようにしましょう。
3.適度な温度、湿度を保つ
ウイルスは低温、低湿を好み、乾燥しているとウイルスが長時間空気中を漂っています。加湿器などで室内の適度な温度を保ちましょう。
4.外出時の手洗いとうがいの励行
手洗いは接触による感染を、うがいはのどの乾燥を防ぎます。
5.マスクを着用する
ハイリスク群などどうしても予防が必要な方はマスクを着用しましょう。N95サージカルマスクがすすめられています。罹患した人では、咳やくしゃみの飛沫から他人に感染するのを防ぐ効果もあります。『人に対して』という意味で『エチケットマスク』などといわれることもあります。

■ ワクチン
 いわゆる不活化(死菌)ワクチンですが、抗原となる赤血球擬集基の表面タンパクを精製したスプリット・ワクチンが用いられています。これを皮下や筋肉などの体内に注入することで抗体を作らせて、本物のウイルスが入ってきても感染しないようにします。また、ワクチンの接種により仮にインフルエンザにかかったとしても軽症で済むとされています。効果は免疫力に比例するため青年者には効果がもっとも高いが、若齢者・高齢者は免疫力が低いので効果も低くなります。近年、個人差や流行株とワクチン株との抗原性の違いなどにより、必ずしも十分な効果が得られない場合もあります。

 ワクチンを受けた後の注意
・ワクチンを注射した日は、激しい運動や大量の飲酒は避けてください。
・入浴はできますが、注射したところはこすらないでください。
・発疹や高熱がでたら、注射をうけた病院や診療所に相談しましょう。
・注射したところが赤く腫れたり痛んだりすることがありますが、2-3日で治ります。腕全体が腫れたりしたときは、医師の診察を受けてください。
・近いうちに別の予防接種を受けるときは、6日以上間隔をあけて、反対側の腕に注射してもらいましょう。

 以下に該当する方は、インフルエンザにかかりやすく重症化しやすいので、ワクチンを強くおすすめします。
・ 65歳以上の高齢者
・ 呼吸器疾患(肺気腫、気管支喘息など)
・ 心疾患(心不全、弁膜症など)
・ 腎疾患(慢性賢不全・血液透析患者など)
・ 糖尿病
・ 免疫の低下している人(AIDSなど)
・ 医療関係者
 
 ワクチンの接種料金はおよそ3000〜6000円程度です。当院では2500円+税でやっています。料金は医療機関によって異なり、健康保険の法定給付の対象外です。健康保険組合や国民健康保険組合等では保険者独自の給付として、被保険者や世帯主に対し接種費用の助成を行う場合もあります。また、65歳以上の高齢者、60〜64歳で心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される人、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な人については予防接種法上の定期接種に指定され、多くの自治体に於いて公費助成が行われています。


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